■ 第六回 ■
行動Mな友人。(2010・11.14)

■ 第五回 ■
「SとMの恋愛法則」。(2009.7.2)

■ 第四回 ■
共同作業。(2009.6.4)

■ 第三回 ■
結婚の条件。(2008.12.2)

■ 第二回 ■
ミスを指摘する。(2008.7.27)

■ 第一回 ■
味覚より相手。(2008.5.27)




もっといろいろ更新。
SとMでみる恋愛・仕事・家庭の法則。
この法則、未来をも変える凄さです。 うん。
ブログ
行動心理分析&攻略ブログ
■ 第四回 ■     −2009.06.04−

共同作業。

人と一緒に何かをするのが苦手だ。
自分が足を引っ張らないかばかりが気になって
何をすべきかさえ見失う。


趣味は何かと聞かれるとあたしには何もないが
昔好きでよくやっていた作業は
歌を歌うことと
文章を書くことと
絵を描くことと
考えること だった気がする。

かなりインドア。
人に害にならないように自分の中で収まる趣味ばかりで
なんともネガティブ。

絵を上手になりたければ一人で練習すればいいし
声の出し方を上手になりたかったら一人で発声練習できる。
とにかく上手になる過程のダメな状態のときに
人に迷惑をかけないのが楽だった。

今でも新しい仕事を始めるときはとても自分の居場所に困る。
制服を着るような接客業では
個性を出来るだけ殺して
空気のようになろうとするので役にも立たない。


こんな感じで
人と関わって何かをやるときには
役に立たない自分を意識し萎縮する傾向にある。

出来るだけ個人プレーで出来るものをつくり
人の作業に関わるときは個性ゼロのロボットとして作業をこなす。

意志はひとつでいい。
意志が複数からみあうのは億劫だから。
アリの世界だって女王は一人じゃないか。
ここに巣を作ると決めるのに
会議をして決めはしないだろう。
そんなことを思っていた。


一冊目の本は
自分の思いついた性格診断法を記録しておこうという気持ちで作った。
構成にもイメージがありそれを崩すつもりもなかった。
あたしの意思をそのまま本にすればいいんだから。
責任もあたしにあるし納得もあたしにある。


二冊目の本は
ひとつのものを作るのに編集さんとともに練っていく作業があった。
ひとつのものを二人で作るのは不得意だが
やってみるのも面白い。
今回は新しい試みだなと楽しみにしてた。

しかし所詮個人プレー体質。
父は陶芸家でなぞのオブジェをつくり
母は陶芸にこれまた夢の国のようなイラストを描いている我が家。
仕事する時間も別々の環境を見て育ち
自分の世界に没頭し物を作る二人を見て育ったのだ。
共同作業の方法なんてわからない。
姉弟で秘密基地を作るときも
あたしの独裁的な作業になったものだ。

こんなあたしが共同作業なんて出来るわけがない。
納得行かない状態になっても
相手に「これも良いんじゃないですか?」といわれるたびに
「いいのかもなぁ。」と思い、飲まれようとする自分がいて困った。
書きたいイメージがあるはずなのに、納得しよう努めてしまう癖が
自分の中でうっとうしいかんじ。
自分的に持っていきたい方向を伝えても
相手に「これで良いと思うけどな」といわれると
「そうか、いいのか。」と自分を説得しそうになる。
でも、納得出来てなかったりする。

出来上がっては
「やっぱりちょっとこうしたい」とか
かたちになっては
「これは読みにくい」とか
二度手間になる始末。

何度もやり直し
何度もわがままをいい
何度も締め切り間近で勝手に変更し
ようやく出来上がった
微妙な面白さのSとMの恋愛法則。

「意志はひとつでいい」と
独裁的な作業しか出来ないあたしだが
共同作業による化学変化の魅力と
新しい視点をもらった二冊目の本作りだった。


でもやはり二冊目も
あたしの要領の悪さをだんだん理解してくれた
担当さんが
あたしの操作方法を編み出し
上手に誘導してくれる形で出来たんだと思う。


ゆで卵を作る際
出来上がるまでずっと沸騰する湯を見続ける要領の悪さ。
本の原稿を書き出したら
ブログの更新が著しく減る要領の悪さ。

結局個人プレーしか出来ない要領の悪さを
サポートしてもらったに過ぎない今回の共同作業だ。


昨日文芸社にいって
あたしにこの話を売り込んできた担当さんと
編集してくれた担当さんと
三人でおしゃべりしてきた。
本屋さんに並ぶ感じや、これからのことを
お話しにいったのだが
担当さんが販売部にプッシュしてくれているらしく
ちょこっとうれしいことがあるらしい。
ある程度大きな会社になると
内部の人間も社内で案件を売り込む立場になる。
本が出来上がったからとほっとし
ぼんやりあたしがバナナケーキなんぞを焼いている間に
担当さんはいろんな活動をしてくれていたらしい。
あたし以上に喜んでくれている担当さんにうれしくおもい
とてもかたじけないことだとおもった。


こんなにわがまま放題でやったのに
こんなに迷惑顧みずやったのに
SとMの恋愛法則の完成とこれからのことと
一緒に大騒ぎ。

「感慨深いものがありますねー」といってくれたのが
今思い出して、とても感慨深い。